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インフォメーション

2017

02/08

理事長コラム⑮「子ども食堂」から「子ども見守り支援隊」へする活動を応援したい

応援メッセージ

「雨後のタケノコのごとく」とは失礼かも知れないが、全国いやいや大阪においても数多くの「子ども食堂」が登場してきている。わが認定NPO法人ふーどばんくOSAKAもこうした「子ども食堂」約20カ所に食材の提供などに取り組んでいる。

毎回30〜40人の子どもたちがコンスタントに参加している「子ども食堂」や70人を超える参加者が集う「子ども食堂」など、大阪各地で活気を生みだしている。

また、こうした民間の力に押され、自治体が支援するケースも出てきており、官民による子ども支援の輪が広がりをみせてきており、こうした活動を通じて家庭や保護者の貧困問題が浮かび上がるケースも少なくない。

 

このように各地で取り組まれている「子ども食堂」の実践ではあるが、幾つかの課題が横たわりはじめていることに着目したいと思う。その代表例が、子ども食堂に参加してきているすべての子どもが”貧困”の状態であるのかという疑問である。

無料や50円といった低額の料金で食を提供している子ども食堂は、保護者の貧困などが原因で成長過程において充分な栄養を確保できない子どもたちの存在に対して、「地域でなにか支援できないか」「温かいご飯を食べさせてあげたい」という地域コミュニティのつながりからはじまったアプローチである。

しかし、「来る者は拒まず」である。必ずしも貧困状態でない子どもも子ども食堂に集まってきており、それこそ”同じ釜の飯”を食べているというのが現状のようだ。つまり、子どもの貧困状態を判断する術がないため、全員ウエルカムを基本に子ども食堂が各地で実践されていることになる。

 

ひとつの地域コミュニティを単位にそのすべての子どもが参加することができる子ども食堂の登場は、そのきっかけは、「今日もお腹をすかしている子どもの存在」という”子どもの貧困”問題から端を発したが、それが発展し、地域コミュニティを単位に子どもの成長を応援する地域社会の仕組みを創ろうというメッセージへと変貌しつつあることに気づかされる。

現代病といわれる生活習慣病改善のために地域が立ち上がり、特定健診の実施や保健指導の充実、メタボ減少のための体操教室の実施など、地域上げた健康への住民の意識改革のとりくみなどを、ポピュレーションアプローチと呼んでいるらしい。

ポピュレーションアプローチとは、多くの人々が少しずつリスクを軽減することで、集団全体としては多大な恩恵をもたらす事に注目し、集団全体をよい方向にシフトさせることだと説明されている。

生活習慣病におけるポピュレーションアプローチとしては、「健康づくりの国民運動化」「全住民を対象とした活動」として、メタボリックシンドロームの概念の定着や具体的な施策プログラムの提示などを行い、地域の健康志向の向上、さらには、生活習慣病のリスク軽減などにつながっていると説明されている。

 

子どもの貧困を発見し、それが保護者の就労支援につながるケースや生活保護の受給、さらには、保護者からの虐待やネグレストからの一時避難など、子ども食堂から見えてきた子どもの貧困状態の実態が、地域と学校とそして、子どもを結びつけ、少しでも子育て支援につながるような地域の”子ども見守り支援隊(仮称)”として発展していくことを願いたいし、そんな地域を応援するふーどばんくOSAKAであり続けたいと思っている。

 

また、同時にしんどい子どもたちだけではなく、多くの人びとが少しずつ協力することで、地域の子どもたちの全体の成長を応援するというポピュレーションアプローチともいうべき仕掛けを地域とふーどばんくOSAKAとのコラボで実現したいと思う今日この頃である。